ぶんぶん杯～新旧旧神復活祭～解体新書③ ドルイド編
お世話になっております。
記事の執筆中にナーフが入ってエドウィンの弔いをしていたら、環境ががらりと変わってしまった浦島太郎と申します。
今回はドルイドのデッキを考えていきたいと思います。
「現在流行りのアーキタイプを軸としたデッキ構築」「クラスレジェンドを軸としたデッキ構築」「旧神を軸としたデッキ構築」の3つの視点から、ぶんぶん杯でどんなデッキが使えそうなのかを見つめていきましょう。
現在流行りのアーキタイプを軸としたデッキ構築
現在、スタンダードのドルイドには以下のアーキタイプが存在します。
型多すぎて軽く引きます。流石元祖何でもできるクラスですね。
守護獣ドルイド
みなさんご存じ《守護獣》に焦点を当てたドルイドです。現在は《背徳の魔手ヤシャラージュ》《運命の支配者ヨグ＝サロン》の二刀流で環境に乗り込んでいるようです。
リストを見るだけでそのカードパワーに圧倒されますね。《守護獣》のナーフで《怪力男》の変妖が容易になるなんて皮肉が効いています。
ぶんぶん杯ではどちらの旧神とタッグを組むか悩ましいところです。
ピエロドルイド
《カーニバルのピエロ》に重きを置いたピエロドルイド。こちらも旧神の二刀流ですね。というか正直ほとんど守護獣ドルイドから《守護獣》パーツを抜いただけのように見えます。こちらの強みは《重さ当て》による安定したドロー、《月触れのアミュレット》《セナリウスの結界》による装甲の獲得でしょうか。《本影のフクロウ》もなかなか渋い活躍をしてくれそうです。
クトゥーンドルイド
クトゥーンドルイドは、スタンダードの勝率はあまり高くないものの、全体除去が苦手なドルイドと《粉砕されしクトゥーン》のパーツのかみ合いが非常に魅力的なアーキタイプです。あまり自由枠がなくなかなか採用されない《日蝕》と《月蝕》ですが、スペルを中心としたデッキだとかなりのパワーを誇ります。
って言うかドルイド旧神と相性全体的に良すぎないですか？
ビッグドルイド
ピエロドルイドも守護獣ドルイドも全部ビッグドルイドだろ！ってツッコミはさておき、現在のビッグドルイドは《深き淵の神ン＝ゾス》を使った動物園型と、《異境の乗騎売り》＋《解き放たれしイセラ》を使用したドラゴン・スペル型に分かれています。どちらも《夢竜の息吹》《数の力》を採用しているのが特徴的なアーキタイプですね。
動物園型はでかいミニオンで押しつぶす闘技場のようなデッキ、ドラゴン型は《異境の乗騎売り》で獣を並べて押しつぶします。少々時代遅れ感はしますが、強いです。
クッチャベラードルイド
知る人ぞ知るアグロクッチャベラ―ドルイド。ドルイドだから重いデッキとマリガンをミスれば最後、一瞬で盤面を制圧されてぶん殴りきられます。現代ハースにおいて《盾持ち》2枚とか正気の沙汰とは思えません。酒場のオヤジかよ。
ちなみに下がワイルドで勝率6割越えのクッチャベラードルイド。《海賊パッチーズ》、やっぱりなんだかんだで強いですね。
スクロマンスのレジェンドを軸としたデッキ構築
ドルイドのスクロマンスレジェンドをおさらいすると、以下の通りです。
残念ながら上で紹介したレシピには誰一人入っていません。一応《森番オム》《自然の語り手ギドラ》はハイランダードルイドには採用されてはいるのですが...
カードパワーは低くないので、《守護獣》系には《シャンドー・ワイルドクロ―》を、それ以外には《自然の語り手ギドラ》を採用しとけばいいんじゃないですかね？
旧神を軸としたデッキ構築
上ですべての新しい旧神(？)が採用されている現状、相性はわかっているような気もしますが、とりあえず1枚1枚見ていきましょう。
粉砕されしクトゥーン
全体除去の苦手なドルイドにクトゥーンパーツが合致するというのは先ほども説明致しましたね。ドローも進むクラスなので、かなり相性の良い旧神だと思います。ただし、このカードにフィニッシュを任せっきりだと装甲を積むデッキに対して不利がついてしまうかもしれません。例えばドルイドのような、ね。
運命の支配者ヨグ＝サロン
ドルイドの予習カードが《呪文学の予習》であることからも分かるように、ドルイドは呪文の扱いがとても上手です。そのため、無理をしなくてもヨグ＝サロンの車輪を回すことができます。ドルイドは全体除去が苦手と先ほども言いましたが、このカードも全除去と言えなくもないです。
ただし、上記のリストで旧神がこのカード単体で使用されているデッキが存在しないことからも分かる通り、このカードはあくまでサイドディッシュのような存在です。デッキパワーが落ちがちなぶんぶん杯で、このカードに何とかしてもらうってのはドルイドを握る上ではちょっとだけもったいない気もします。
頽廃させしものン＝ゾス
覚えていますか、あの冬の時代。《ハドロノックス》。《肉食キューブ》。ほら、頭が痛くなってきたでしょう？残念ながら《ハドロノックス》は今回使用できませんが、現在も《疫病始祖ドレイク》《屑鉄山のコロッサス》のような優秀な断末魔持ちが数多く存在します。《深き淵の神ン＝ゾス》との差別点としては、《カルトゥートの守護者》や《ヘドロゲッパー》のような種族を持たない断末魔持ちも復活できる点ですね。デッキの核となってくれる、優秀なレジェンドだと思います。
深き淵の神ン＝ゾス
獣・ドラゴン・エレメンタル・メカ・トーテム・マーロック・悪魔を復活させることのできるバリューの高いレジェンド。主なスタンダードの種族持ちは上記のビッグドルイドを参照してください。実はトーテムには《ルーン彫刻》、マーロックも《空を翔けるトビウオ》が存在しています。ワイルドまで見てみると、ビッグが弱くなりやすい対アグロに最適な《タール・クリーパー》、種族付きアヌビサスこと《魔力の暴帝》、出た瞬間殴れる《電撃デビルサウルス》...。夢を求める欲張りハースプレイヤーの方にお勧めです。
放たれし激昂ヤシャラージュ
もちろんデカブツの強いドルイドと親和性はあるけれど、踏み倒しできないし復活もないしあんまり強くないかなぁ...と思っていた時期が自分にもありました。
この動画を見るまでは。
うおおおおおおお星霊交信ドルイド最強！星霊交信ドルイド最強！！！！！！！！！
背徳の魔手ヤシャラージュ
《背徳の魔手ヤシャラージュ》とドルイドは、今大会で一番凶悪だと思う組み合わせです。デーモンハンターの紹介の時に新ヤシャを使いこなせる条件として「クラス変妖カードの強さ」と「《カーニバルのピエロ》を変妖できるか」の2つを上げましたが、ドルイドは両方とも満たしています。まず、クラス変妖カード。《月触れのアミュレット》は言わずもがな。あまり使われていない《フェアの樹護士》も最悪1ドローと腐る場面はほぼありません。
そして《カーニバルのピエロ》変妖問題。《適者生存》は言わずもがなですが、皆さんもうお分かりですよね？
吉田が作るぶんぶん杯のドルイドデッキ
今までの情報を踏まえて、僕がもしドルイドでぶんぶん杯に出場するならどんなデッキを組むか考えてみました。
《守護獣》＋《背徳の魔手ヤシャラージュ》ドルイド
《守護獣》のために5コストの獣を4体採用したデッキです。マナ加速とドローを厚めに取り、安定して高コストのカードを連打できる構成にしました。ワイルドのカードは以下の5枚です。
ワイルドカードだけでアレルギーを起こしそうな並びですね。デッキ作成時のこだわりポイントとしては、3コストの変妖カードを効率よく変妖できるような構成を心がけました。例えばあまり最近採用されない《なぎ払い》ですが、今回は4コストであるところに注目して採用しました。
回してみた結果、純粋にカードパワー高くて面白かったです。適当に突っ込んだ《シャンドー・ワイルドクロ―》でしたが、3ターン目に適当に出して獣をバフして良し、《守護獣》で出たミニオンに化けて急襲で殴って良しと意外と強かったです。
ドローがしょっぱかったので《滋養》は採用しても良いかもしれません。ちょっと枠が足りなかったので僕は不採用にしましたが。
《深き淵の神ン＝ゾス》ドルイド
種族を活かす《深き淵の神ン＝ゾス》を軸とした動物園ドルイドです。作ってて一番楽しかったデッキですね。ワイルド枠は以下の5枚。
《生物学プロジェクト》《翡翠の開花》《究極の侵食》が強すぎて「いつものセット」みたいになってますね。それぞれの種族枠として
獣：《沼地のヒドラ》《翼の守護獣》
ドラゴン：《エメラルド探検竜》《疫病始祖ドレイク》
マーロック：《空を翔けるトビウオ》
エレメンタル：《魔力の暴帝》《屑鉄山のコロッサス》
悪魔：《封印されしサテュロス》
メカ：《クレーンゲーム》
トーテム：《ルーン彫刻》のトレント・トーテムがあります。
これに《サーカスの融合体》を含めて大体全種族復活しますね。
《樫の召喚》で出てくるミニオンは《サーカスの融合体》《封印されしサテュロス》《空を翔けるトビウオ》でかなり強いんですが、クソ釘牛野郎が出てきたら台パンしましょう。へへっ。
回した感想としては、除去呪文や急襲ミニオン・挑発ミニオンが多く、粘り強く戦えるといった印象でした。《沼地のヒドラ》を《電撃デビルサウルス》にするともっとバーストが出しやすくなるんですが、いかんせん枠が...《魔力の暴帝》でも抜いて入れてもいいかもしれませんね
《粉砕されしクトゥーン》ドルイド
最後は《粉砕されしクトゥーン》を軸としたスペルドルイドを紹介します。《異境の乗騎売り》と《粉砕されしクトゥーン》でリーサルを狙うデッキです。ワイルド枠は以下の5枚。
考えるのが面倒じゃないんです、本当にどんなデッキに採用しても強いからこうなるんですよ。
このデッキは《伝承守護者ポルケルト》で《究極の侵食》、ひいてはクトゥーンパーツを引っ張ってくることができます。ぶんぶん杯はハイランダー故にその引きが運に左右されがちですが、このカードがあれば実質《究極の侵食》2枚体制を実現できます。《本影のフクロウ》も引いてこれるので手札があふれる心配も少ない...はずです。
《異境の乗騎売り》、《セナリウスの結界》＋《日蝕》、《粉砕されしクトゥーン》とフィニッシュブローが豊富なのも嬉しいポイントです。
使ってみた感じ、《伝承守護者ポルケルト》《異境の乗騎売り》を使った後だと《ガジェッツァンの競売人》がたまに腐るので、抜いて《初級エンジニア》とかにしてもいいのかなとは思いました。
最後に
ドルイドは現在でこそあまりパッとしませんが(それでとんでもない動きをすることに変わりはないですが)、一時期マジでカードパワーがバグっていた時期がありました。《究極の侵食》が実装された頃ですね。今回はそんなバグたちをこぞって使えるデッキを組めたため、純粋に組んでいて楽しかったです。昔のぶんぶん杯で、挑発ドルイドが出た瞬間にコメント欄が大荒れするなんて事態もありましたっけ。懐かしいですね。
パワーあふれるデッキを使いたい人、コメント欄を荒らしたい人はぜひドルイドを握ってみるといいでしょう。
